今回紹介する本は、バフェット太郎さん著

英語力ゼロ・投資知識ゼロでも簡単に始められる、超シンプルな米国株投資。
ニューズウィークやNYタイムズを取り寄せて、これから爆発的に成長するアメリカ株に投資するのは至難のわざ。
しかし、コカコーラやP&Gなど30年以上連続で「高配当」を実施している優良企業に分散投資することは、誰でもできます。
長期保有が前提なので、著者のバフェット太郎さんは、
たった月3分のチェックで、永続的に配当を生み出すマネーマシンを作り上げました。
株の素人はもちろん、多忙な会社員や、米国株に投資している中級者まで、幅広くオススメできる1冊。
Contents
お金持ちになりたいなら、株式に投資すべき理由
まずは、この図を見てください。
これは、1802年から2006年までの204年間の
Stocks(株式)、Bonds(長期債券)、Bills(短期債券)、Gold(金)、Dollar(USドル)
の実質トータルリターン推移です。

Dollar(USドル)の価値はインフレによって、1ドルが0.06ドルまで減少。
Gold(金)の価値は同じ価値を保っています。
Bonds(長期債券)とBills(短期債券)もそれなりのリターンを出していますがインフレでリターンは減少します。
特筆すべきは、Stocks(株式)。きれいな右肩上がりです。
1802年に1ドルを株式に投資すると、2006年には、755,163ドル。約75万倍になっています。驚異のリターンです。
つまり、株式はインフレにもデフレにも対応でき、債券はインフレに弱いということ。
今後世界経済はインフレが進むため、株式を長期で保有すべきなのです。
ちなみに預金だけ、というのは最悪の構えになります。
ギャンブルのような短期投資ではなく、株式に長期投資して、配当を再投資する方がお金持ちになれるのです。
これが、株式に長期投資すべき理由になります。
米国株を選ぶべき3つの理由
米国は世界の中心だから
米国は、資本主義の総本山。ゆえに投資の対象国なのです。

米国の株式市場は、時価総額や取引額が圧倒的で、世界経済に大きな影響を与え、常に世界をリードしています。
また、先進国でありながら、人口増加率や経済の潜在的な成長率も高く、個人消費も旺盛で世界最大のGDPを誇ります。
よって、米国株を投資対象の1つに加えるのは、投資家として当然なのです。
株主重視の文化が浸透しているから
25年以上増配を繰り返す企業は、米国では100社以上。
また、投資する価値のある企業も多いです。参入障壁が高く、競争優位性があり、圧倒的なネットワークと市場シェアを有し、高い営業利益率を誇る銘柄はごろごろあります。
営業利益率が高い、ということは、それだけ競争優位性の高いビジネスモデルを構築し、儲かる事業を持っていることを意味します。
それに加えて、アメリカは株主還元に積極的な企業が多く、配当にも積極的。
よって、米国株に投資すると、リターンを最大化できるのです。
長期投資で実質リターンが6〜7%だから
過去200年における市場平均の年平均リターンは、6〜7%。

これは今後も期待できるリターンです。
もちろん短期で見れば、6%を下回る年もありますが、長期で見ると6〜7%に落ち着きます。
また、受け取った配当を再投資することによって、将来の資産に大きな差が生まれます。
専門家のシーゲル氏によれば、配当を再投資した場合のリターンと、再投資せず現金として使ってしまったリターンとでは、最終的な資産額に24倍もの差が生まれたそうです。
米国株の配当を再投資する長期投資をすることによって、リターンが7%ほどになるのです。
バフェット太郎式 「バカでも稼げる投資術」
銘柄数の決定
これは、株式の銘柄数とリスクの関係を表した図です。

株式の銘柄数が1の時、最もリスクが大きいが、5銘柄に分散投資するだけでもリスクは急激に低減します。
8〜16銘柄では分散投資が発揮され、リスク低減効果は徐々に薄まります。
30銘柄を超えるとリスクはほぼなくなります。
分散投資をするなら、まずは8〜16銘柄が最適、といえるでしょう。
景気循環別の銘柄の決定
景気循環別の銘柄、とはそれぞれの景気局面に強いセクターのことです。
「回復」「好況」「後退」「不況」の4つになります。
それぞれの景気局面に強いセクターを見ていきましょう。
- 「回復」 ハイテク株、金融株
- 「好況」 資本財株、一般消費財・サービス株、素材株
- 「後退」 エネルギー株
- 「不況」 生活必需品株、ヘルスケア株、通信株、公益株
「回復」では、FAAMG株に代表されるハイテク株や、利上げの恩恵を受ける金融株が買われます。
「好況」では、企業の投資や個人消費が活発になり、資本財株、一般消費財・サービス株、素材株などのいわゆる”景気敏感株”が買われます。
「後退」では、あらゆる株は売られますが、あえて言えばエネルギー株は買われやすいです。
「不況」では、暴落をしますが、景気の良し悪しにかかわらず、業績が堅調な生活必需品株、ヘルスケア株等のいわゆる”ディフェンシブ株”が買われます。
いくら銘柄数を増やしても、セクターが偏ってしまっていたら、リスクは低減しません。景気循環別のセクターに分散投資をしましょう。
バフェット太郎氏厳選30銘柄を紹介します。


この30銘柄から、景気循環を考えながら、8〜16銘柄をポートフォリオに加えましょう。
定めた投資方針を愚直に実行
投資で成功するには、分かりやすく定めた投資方針を一貫して必ず実行する必要があります。
バフェット太朗氏の投資方針は、「毎月決められた日に、ポートフォリオにおける組み入れ比率最低銘柄を一定額買い増す。」
ルールは、一貫性を持たせた方が賢明です。
あらかじめルールを決めておけば、感情に流されずに、ロボットのように機械的に買い増しできます。
株価やバリュエーションを気にしすぎては、何もできません。むしろ機会損失になるだけです。
決められたルールに沿って、機械的に投資することで、しっかりと値上がり益と配当金を手にすることができるのです。
まとめ
「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」。タイトルは過激でしたが、中身はとても堅実。本当に誰でも真似できる投資法でした。
バフェット太朗氏のポートフォリオも保守的で少し驚きました。10銘柄中7銘柄が「不況」銘柄だそうです。「不況」銘柄は暴落しにくいという特徴もあります。投資初心者の方は、バフェット太郎氏のポートフォリオを真似るだけで安心なマネーマシンが作れるでしょう。
巷にある投資本は投資哲学的なことばかりで実際の取引にはあまり役立たないことばかりですが、「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」は実践的で読む価値あり。詳しく読んでみたい方は、是非購入してみてください。